こんにちは、知多半島ナビです。 お茶屋さんにいくと必ずといっていいほど並べられている、常滑焼の朱泥急須。 お茶を飲むならなぜ常滑急須なのか、なぜそんなに広く使われるようになったのでしょう。 常滑焼の歴史と常滑急須の魅力について迫ってみました。 |
常滑焼の歴史 |
日本六古窯に数えられる、常滑焼。 平安末期から焼き物の産地として発達、時代時代に応じて様々な焼き物を開発してきました。 常滑は日本六古窯の中でも、その代表的産地で大甕が特色でした。 平安末の時代では、お経を入れて地中に埋め祈願する習慣があり、それに合わせて経塚壺が作られていたのだそうです。 時代は変化し、室町時代には壺や甕が作られるようになり、安土桃山から江戸期には、茶碗、花入れなど、焼き物の味わいが求められる、茶陶が作られるようになったのだとか。 江戸後期になり、煎茶が流行り始め、いち早く時代の流れを感じ取った常滑の急須づくりが始まっていきます。 海運が発達していたこともあり、それを足がかりに日本各地に広がっていったのでしょう。 |
明治時代には、土管、タイル、洗面器、便座に至るまで多様な焼き物の産地になっていきます。 今では、良質な陶土と長きにわたって培われてきた技術を生かして、芸術作品から土木建設資材まで、驚くほど幅広く多様な焼き物を産出しているのです。 |
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常滑の急須 |
常滑焼といえば、朱泥急須を真っ先に思い浮かべる方も多いでしょう。 滑らかな陶土を焼きしめた赤い急須は全国的にも有名です。 あの赤い色は、陶土に含まれている鉄分や陶土に混ぜ込まれるベガニラ(酸化鉄)が発色したもので、常滑焼を特徴づけるものになっています。 |
現在では、赤い朱泥の急須だけではなく、黒・緑・茶、黄など色の開発もされ、多彩な色の製品がつくられています。 |
常滑焼急須の原料となる陶土の特徴は、酸化鉄を多く含んでいることです。 そのため、焼成されると赤く発色するのだと、先ほど触れましたが、お茶の味わいにも良い効果を表すそうなのです! お茶を淹れる際、酸化鉄とお茶のタンニンが反応することで、苦味渋味がほどよく取れて、まろやかな味わいに。 急須自体がお茶をさらに美味しくしているとは、本当に驚きでした。 陶器の材質を生かした常滑焼の急須は、使い込むほどお茶の味わいも良くなり、手入れして使い込むことで光沢が増していきます。 こうして愛着を持って急須を使っていくことを、「育てる」というのだそうです。 自分のお気に入りの急須を見つけて、育てていきたいですね。 |
急須の産地としての伝統をベースに、使いやすい急須づくりに磨きをかけ、繊細な茶こし機能(セラメッシュなど)、お茶切れの良い注ぎ口、洗いやすい形状など工夫を凝らし考え抜かれた製品を今なお作りだしています。 1000年の時を越えて、時代のニーズに応えてきた常滑。これからも答え続けてくれることでしょう。 これからの常滑の展望がとても楽しみです。 以上、知多半島ナビでした。 |
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