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石水窯

「薪窯」で焼かれた深みのある器と出会えるお店です。

こんにちは、知多半島ナビです。 ほんの少し昔、木材以外の燃料が現れるまで「焼き物」は「薪」で焼いていました。今では電気・ガス・灯油窯が主流となり、沢山の木材・人手・日数を要する薪窯は効率悪い為、あまり使用されなくなりました。 けれど、薪の天然灰をかぶり、人手で操った本物の炎で長時間しっかりと焼かれたやきものには、自然から生まれ出された味わいがあるんです。 ご覧あれ!!

まず、気になったのがこの丸い模様が点々としている器でした!
不思議な模様の正体を探っちゃいましょう。



窯入れの際には、何枚もの器を重ねて焼くことがあります。
焼いてもくっつかない粘土を足に付け、少し隙間をあけて焼くと独特の模様が浮かび上がります。「めあと」と呼ばれるのですが、窯の中の炎の向きで焼き上がりの模様の出具合が決まるんだそうです。
『炎の動きをデザインする』…経験から、自分の窯のクセを覚えているからこその技術なんですね♪
確かに、どの「めあと」にも模様の動きを見ることができたり、微妙な色が味わい深く出ています。




半年に一度、膨大な量の作品を「薪窯」で焼きます。およそ10日間程もの時間をかけて窯詰めの作業をするそうですが、これが重労働!!
まるで、スクワット状態で大変なんですって。

ちなみに、「薪窯」の薪には杉の和材を使用しています。この薪の種類によって焼き上がりも全然違うんですよ。




薪の種類だけでなく「土」の違いでも大きな違いが出
ます。ここでは数種類の土をミックスして独自の土作りをします。
う~ん、焼き物の世界は知れば知るほどに大変なんですね!



上の二つの器、左がピンクで右は白にみえるでしょう?実際、その通りで左のピンクはとても美しく輝きも程よい上品なもの…で、右の白い器はまるで化粧をしたように均一な白さでした。

ここが「THE MAKIGAMA♪」の妙なんですが…実はこの「紅白」の器は実は全く同じ土を使い、同じ釉薬をかけたものなんです!窯の中で置かれた場所によってこんなにくっきりとした色の差がでるって…不思議でしょう?


その「薪窯」って電気やガスとどんな違いがあるんでしょう?
手間ひまだけじゃない、一大イベント!!

三昼夜燃やし続ける「薪窯」の煙突部分からは、もう現代ではほとんどみられない大きな火柱が上がります。
(撮影:中村錠司さん)




焚口の小窓から覗いた様子です。
熱くて、暑くて!!!普通の生活している中では決して体感できない暑さだということがこの写真からも伝わってくるようじゃないですか!!

燃えている様子を表現するのに、「炎が生きているよう」だと言うことがありますが正にその通り!





幻想的ですらある(まるでレントゲンのような不思議な写真でしょう?♪)作品がくっきりと浮かび上がった様子です。

手前の炎の中には炭化している薪が見えますね。

3日間炎を上げ続けて焼き続けます。
その後1週間程放って置いて、いよいよ窯出しの日を迎えるんです。緊張とワクワクの瞬間!ですね。


漆黒の闇の中、「スーッ」と
そびえる炎!
「昔、常滑のすずめは黒かっ
た。」と言われるのも納得。
  遠くからもこんな迫力満点♪

そんな薪窯からは、サイズの大きめなカメや壺などもたくさん生まれます。

形も模様も独特!
 好きです!これ♡
 何か素敵でしょ。
 用途はいろいろ。ただ置いておくだけでもいいっ♪

中を覗いてみるとヒビが入っているものがありました。火力の勢いがハンパない証拠です。でも、安心してください!水が漏れたりすることが無いんですって!
何故って?それは、薪窯特有の灰が降り積もって焼かれて、コーティングされるから〜♪


「常滑」と言えば…はい、「急須」も有名ですね。
ロクロをひいた本格的な職人技には驚きでした!

こちらは、焼く前の形成された急須のが並んでいる様子です。まるで型にはめて作ったように大きさや形がすべて揃って見えませんか?

私たちの目では同じに見える(だからこその職人技)んですが…作家さんご本人から見ると全て違う顔をしているそうですよ。


「常滑の急須」が有名なのには幾つか訳がありました。まずは、注ぎ口をご覧ください!
斜めに鋭くきれいなカットがわかるでしょうか。

お茶を注いだ時にツーっとお茶が垂れてきてテーブルを汚してしまった経験ありますよね、きっと(笑)。
職人の技の見せどころのひとつがこの「注ぎ口」なんです。決してお茶のしずくが垂れて落ちるなんてことはありません。

急須の細かい部分がよくわかるように分解してあるパーツが置いてありました。


スパっと真っ二つにされた急須
の様子。
持ち手もロクロをひいて丁寧に
作られています。
茶こし部分の編み目さえ手作り。

持ち手と注ぎ口を作るのが大変な事は、常滑の焼き物屋さんを数件回ってくると皆さん口を揃えて教えてくださいます。技が難しいこともあってか、急須を作っている職人さん、作家さんも少なくなってきているようです。
腕の見せどころのもう一つが、急須本体に対して蓋が少しのすき間もなくピッタリとフィットするということ。これがクリアされないと、「常滑の急須」とは言えないんですって!凄い!!


焼き物が大変なのは、焼き上がりのサイズが縮むこと。蓋と本体の縮み率が少しでも違っていると焼き上がりが合わないなんてことも…。
その技術は機械じゃなくて長年の経験と勘のほうが勝っているんでしょうね。

作品を見ているだけで世界に引き込まれてしまいそうです。


やきもの散歩道Aコースをてくてくと歩いてくると途中でたどり着きます♫



「登窯」付近には今でも焼き物店が並んでいます。散歩道のコース上にあるのでわかりやすいですよ。
建物自体も雰囲気のある佇まいでしょ♡



生まれた時から焼き物が生活の一部で、素敵な作品をどんどん作り続けている稲葉さん。(陶号:石水)
技あり!の職人さんでもありながら…いや、作家さんだからこそ大切な作品について丁寧に説明をしてくださいました♪

是非、ガスや電気とは一味違う顔を持つ「薪窯」の作品の温かみに触れてみて下さい。
以上、知多半島ナビでした。


名称石水窯
ひらがな読みせきすいがま
住所愛知県常滑市栄町6
電話番号 0569-35-5491
休日不定休 
駐車場陶磁器会館駐車場またはやきもの散歩道大駐車場をご利用ください。 平日は無料、土日祝は500円です。
タグ常滑焼
行き方(詳細)電車の場合/名鉄常滑線「常滑」駅を出て「常滑駅前」の信号を渡って左折、2つめの信号が「陶磁器会館」です。やきもの散歩道Aコースにあります。
車の場合/知多横断道路「常滑IC」を出て「常滑インター入口」交差点を右折、2つめの信号が「陶磁器会館」です。
行き方電車の場合/名鉄常滑線「常滑」駅を出て「常滑駅前」の信号を渡って左折、2つめの信号が「陶磁器会館」です。やきもの散歩道Aコースにあります。
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