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大田まつり

艶やかな紙吹雪が舞う中、絢爛豪華に四台の山車が威勢よく廻る姿は必見です。

知多半島ナビです。今回は東海市で行われた「大田まつり」をご紹介します。最大の見せ場は何と言っても山車の前山の梶棒を担ぎ上げ、前輪を浮かせて山車を回転させる「どんでん」です。毎年10月の第1日曜日に行われる大宮神社の例祭で、里、市場、黒口、荒古の各組から、それぞれ1台づつ山車が奉納され、現在東海市の有形民俗文化財に指定されています。とにかくその華やかさと迫力に圧倒されました。


山車の方向を変える「どんでん」。
大田まつりの「どんでん」は山車が何度も何度も回転します。

東海市の山車まつりの歴史は古く、江戸時代後期の寛政年間(1789〜1801年)から210余年続いており、東海市指定文化財とされています。
大田の山車は前方に唐破風屋根の前檀のつく知多型で二層構造。上山ではからくり人形が披露され、各組がそれぞれ複雑な動きの演技をを見せます。

山車の胴山の中では笛太鼓の囃子が演奏され、上山から紙吹雪が撒かれながら威勢良く何度も何度も回転する様は圧巻です。
半紙に墨で文字を書いたり、逆立ちしたり、ジャンプして太鼓を鳴らしたり、弓を射るなど、各組がそれぞれ複雑な動きの演技をを見せます。
「大田まつり」では里、市場、黒口、荒古の四組四台の山車が「どんでん」と呼ばれる山車を回転させて、その優美さを競い合います。
難しい演技が成功した時は、観衆から歓声と拍手の渦に包まれます。山車に装飾された水引幕や木彫りの彫刻も芸術性の高さが窺えます。



その伝統は祭りを愛する人たちによって守られ、
子供たちが参加することで受け継がれていきます。

山車の中に囃子を演奏する人を乗せての山車は、相当な重量になると思われます。その重い山車の向きを変える時に行われるのが「どんでん」です。
山車は大宮神社を出て町内の各神社を巡ります。山車の幅ギリギリの道や電線に注意しながらの移動で、各神社でも「どんでん」が披露されます。

山車の前輪を浮かせるため、前方の梶棒を大人の男たちが担ぎ上げます。その時に下に下がる後方の梶棒を支えるのは、子供たちも参加します。
「どんでん」で回転している時に上山から紙吹雪が撒かれ一層華やかさが増しますが、終わった後には大量の紙吹雪が境内一面に残されます。
囃子の笛なども子供たちが奏で、練習の成果を見せる晴れ舞台です。
それを片付けるのは保存会の人たちや見に来た子供たちです。


かつては熱田神宮の御分霊として大宮明神といわた「大宮神社」。
境内にある、県の天然記念物指定を受けた大楠は樹齢1000年。

名鉄河和線・常滑線「太田川駅」から北東に向かい、大宮橋をわたると大宮神社の社叢が見えます。鳥居を入ってすぐ前にある巨樹が「大田の大樟」です。


かつて大里村と呼ばれていた頃、無病息災、五穀豊穣を祈願したことが大田まつりの由来とされています。
大宮神社の祭礼「大田まつり」は古くから毎年10月1日に行われてきました。
近年では10月の第一日曜日が本楽とされ、その前日の土曜日が試楽になりました。


日曜日の本楽では里、市場、黒口、荒古の四組の山車が揃い、からくり人形の演技や四脇どんでんが間近で見られ、最後に餅投げで締めくくられます。


この餅投げ、大人も子供たちもかなり本気です。その熱気は山車の「どんでん」に勝るとも劣りません。
恒例の餅投げに子供たちも大興奮。どんでんで撒かれた紙吹雪とこのお餅が祭りのお土産です。
取材していた私にも餅が飛んできたので、運良く紅白1個づつ確保できました。

名古屋駅と中部国際空港のどちらからも20分足らずの近さ。
ふらっと途中下車して「東海市観光物産プラザ」に立ち寄ってみては?

「大田まつり」の行われる太田川駅は名鉄常滑線と河和線の分岐点駅で、特急で名古屋から17分、中部国際空港から19分とどちらの愛知県の玄関口からも近い場所にあります。
鉄鋼の町というイメージが強い東海市は洋ランの生産が国内第三位で、高価な胡蝶蘭をはじめ品種の豊富な様々な蘭が生産され、東海市のあちらこちらで見かけることができます。
太田川駅の高架下にある「東海市観光物産プラザ」は初めて訪れる方にはオススメの場所です。年末年始と毎月第2火曜日以外はいつも開いてるので、観光客の強い味方になるでしょう。

駅周辺は2011年の駅高架にともない東側にバス・タクシー乗り場やどんでん広場、商業施設などが整備され、西側は現在も開発中の空間が広がります。
「東海市観光物産プラザ」でも洋ランの販売を行っています。胡蝶蘭は10月頃が最盛期ですので、詳しくはお問い合わせください。
上杉鷹山の師で東海市出身の尾張藩校「明倫堂」初代校長の細井平洲にちなんだ日本酒「平洲さん」も販売しています。

高級ホテルや高級クラブなどでしか見かけない胡蝶蘭が駅周辺のお店にさりげなく飾られています。
「東海市観光物産プラザ」は休憩スペースもあり気軽に立ち寄れる場所です。
ふきの生産が全国一で、ふきの佃煮「きゃらぶき」など、地元ならではの特産品も多くあります。

クライマックスは駅前の大広場で繰り広げられる、
四台の山車が一斉に回転する四脇どんでん。


大宮神社や各神社と違い、太田川駅前のどんでん広場はこのために作られたスペースで、4台の山車が一斉に同時に回転をする四脇どんでんが見られる場所です。里、市場、黒口、荒古の各組の若い衆たちも最後の見せ場として気合いが入る瞬間です。周囲には屋台村やイベントスペースも設置され、夜には提灯に灯が入る宵山も始まります。




知多半島には歴史ある山車まつりが各地にあります。それぞれ独自の文化と伝統が受け継がれ、趣のある祭りになっています。そんな知多半島の山車祭りの中でも、この「大田まつり」の「どんでん」は見るものを圧倒する祭りの一つでしょう。ぜひ一度、その生の迫力を目で肌で感じてみてはいかがでしょう。


名称大田まつり
ひらがな読みおおたまつり
住所愛知県東海市大田町上浜田138
営業時間試楽/9:00〜17:45 本楽/7:00〜22:00
駐車場太田川駅東公共駐車場/196台(有料)
行き方(詳細)電車で/名鉄名古屋駅からは常滑線または河和線、中部国際空港からは空港線「太田川駅」下車、北に向かって大田川の大宮橋を渡って左側に「大宮神社」が見えます。
車で/知多半島道路「大府東海IC」から国道155号線を左方向(東海市役所方面)へ、横須賀高校北西交差点を右折、大田小学校入口交差点を左折、左手に小嶋病院を見て上に見える高架が「太田川駅」。
行き方名鉄「太田川駅」駅から徒歩5分
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