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内海西端区 神楽船

内海神楽船祭りは、内海川をゆったりと漕ぎ進む幻想的な祭礼です。

こんにちわ、知多半島ナビです。今回ご紹介するのは、江戸時代より続いている内海西端区の祭礼「神楽船祭り」です。提灯を掲げた屋形船が内海川に浮かべられ、中秋の川面に煌煌と提灯の火が映えつつ、優雅かつ幻想的に漕ぎ進みます。海運業で栄えた地域だけに、海運の発展と航行の安全、村中・国中の平和を念じて村祭りは進められてゆきます。

神楽船(しんがくぶね)祭りは、内海西端区の氏神「山神社」の祭礼として、旧暦の8月17日に行われます。古くは内海中之郷区・馬場区・北脇区の三郷祭りで入見神社の行事の一つとして江戸時代より行われてきました。入見神社は平安時代まで遡る古社です。現在の場所には元禄年間に移されました。当時は神社の前まで、海が広がっていたと云われます。三郷地区は農民が多かったのに対し、西端区は漁業・海運業に携わる人が多かった事も、この船の祭礼の発展に繋がったと思われます。50年程前、祭礼開催時期の変更に伴い三郷祭りは忙繁期である秋から春へと移りましたが、神楽船祭りは潮の関係でこの時期の開催に留まりました。かつて内海は、「尾州廻船内海船」として、日本の流通の拠点として栄え、今でも日比家・前野家・内田家など当時の船主の旧家が残ります。そんな海に生きる男達の、壮大かつ優雅な祭礼が、神楽船祭りです。力強さのなかにも、中秋の名月を愛でる風流さが何とも言えない、秋のお祭りです。


秋のお祭りは、お月見からはじまります。

西端区の氏神「山神社」の社務所には祭礼の提灯に火が灯されます。
旧暦8月15日は、中秋の名月。区民そろって月を愛でます。祭礼のスタートですね。お月見団子は京風の芋型です。
お月見には付き物のすすき。魔除けの意味があるのだとか。

本番に向けて、一生懸命に練習してきました。大太鼓は振付けもあります。
こちらは小太鼓。ちゃんと大きな子から小さな子に継承されていきます。
村の重鎮達もしっかり見届けています。真剣そのもの。

笛は大人の領域なのでしょうか。内海では各区がお互いの御囃子を披露しあうイベントも行われています。それぞれの区によって、微妙に曲調が違ったりもします。
子供の時間もそろそろ終了。お菓子と法被をもらって家に戻って行きます。
さてさて、今度は唄がはじまりました。「大ギヤリ」は提灯を船にあげる際に唄われます。一回しで15分位は続きます。

翌朝、船の組み上げが始まります。

翌朝、船倉に収められている二艘の祭り舟を海へ出して洗い清めます。また舟に水を含ませなじませます。立派な彩色がほどこされた「こばや」と呼ばれるこの舟は昭和十年代に新造され、平成4年に漆の塗替えがされています。一年に一度しか出されない祭り舟。大切に扱われています。船倉はかつて砂浜にあったのですが伊勢湾台風のとき倒壊。それを機に現在の場所に移転されました。海までの直線距離は短いものの移動距離はかなりのもの。お祭り前の大仕事がはじまります。区民総出でこれに立ち向かう。


一年ぶりの再会。気が引き締まります。因に昨年は台風のため祭礼は中止。その分、今年は気合い満々。
この台車が大活躍します。これがないと、多分動きません。

通りまで出てきました。ここから方向転換。陸の船頭さん、腕の見せ所です。
数十人がかりで、やっと海まで運びました。でも、もう一艘あります。

やっぱり舟は海の上が様になりますね。櫂刺し姿がかっこいいです。
組立て場所までは、船外機付きの舟で内海川を遡ります。

2日かけて壮大な神楽船は組上げられます。

まずは二艘の「こばや」を並べます。全長約12m、幅2m強。左右微妙に作りが違います。揺れる川の上での作業は、結構大変ですね。
三本の土台を渡し杉板をはめ込み櫓を組立てます。櫓は二階建てですべて組立式です。当然時間が掛かるのも無理は無いです。しかも潮の満ち干きに左右されます。こうして三間四方の舞台が出来上がっていきます。

漆塗りのパーツはそれぞれ気の箱に整頓されてしまわれています。
一つ一つに記号・数字が書かれており、順番に組立てられるようになっています。
立派な彫り物。四方の欄干にはめ込まれます。

毎年、綺麗に磨かれて丁寧に扱われてきました。
螺鈿と金が施されています。
まさに、豪華絢爛。村の誇りがここに凝縮されています。

船首に飾る布を調整中。
船首にはピカピカに磨かれた飾りがはめ込まれる。
海の神である龍が描かれた豪華な幕が張られます。

船の後ろ側には、幟や提灯が掲げられます。
提灯の飾られる七間の柱も建ちました。頂上には、「村中安全」「国家鎮護」と書かれた御幣があります。
提灯取付けの枠も吊上げられました。ここに108もの提灯が灯されます。

その頃、山神社では神事が始まろうとしています。

西端区の氏神様である「山神社」は小高い丘の上に建ちます。祀られているのは大山祇神です。本来大山祇神は山の神様で、本源は瀬戸内海の大三島にあります。この島は昔から航路の要衝でした。そのため昔から航海安全の信仰を集め、後に武門、特に水軍の守護神として信仰があったとか。またこの神社には、金刀比羅社も祀られています。海との結びつきが強い神社です。
また言い伝えではありますが、木曾義仲が源頼朝に亡ぼされ、一族がここ西端区に落ちのびてきた際、祠を建て山の神を祀ったとも云われています。


午後1時ころから山神社にて祈年祭が行われます。まずは区長と氏子総代のお祓いから。
祝詞を読み上げてもらいます。

祭礼参加者が集まり、お祓いをし、榊をあげ拝殿から参拝をします。
すべて完了した所で御神酒をいただき祈年祭は終わります。

おいさみが始まり、そろそろ賑やかになってきました。

祈年祭が終わり、社務所ではおいさみがはじまります。道行きとなって神楽船までおりてゆき、ここでお祓いと祝詞があげられます。塩と酒がまかれ神様が神楽船に宿ります。
夕方、蝋燭方と櫂方が各部署に付き出航の準備が始まります。108個の提灯が準備され火を灯すのを待ちます。


6時すぎ、大提灯に火が灯されました。
御囃子の道具が積み込まれます。
直前の打合せ。年に1度の見せ場が始まります。緊張溢れる一時。

舟に乗り込み、準備万端。
「大ギヤリ」の唄と共に灯された提灯が掲げられます。
区民みんなで提灯を手渡ししていきます。

出航です。舟方の気合いは十分。力がこもります。




お祭りが終わって…。

潮のかげんで、翌日早朝6時から後片付けがはじまります。
一つ一つ丁寧に解体して仕舞います。
舟も洗って清めてから、船倉までもどします。これがまた大変な作業…。

囃子方が会所へ太鼓を納めた後、提灯を持って「伊勢音頭」を唄いながら山神社へ上がります。神社で万歳三唱の後、御神酒を呑み解散します。
提灯はこのように干してから片付けます。
また来年も、この神楽船祭りが盛大に執り行われますように。ありがとうございました。


名称内海西端区 神楽船
ひらがな読みうつみにしばたく しんがくぶね
住所愛知県知多郡南知多町大字内海西端
行き方(詳細)電車の場合/名鉄内海駅より徒歩10分
車の場合/知多半島道路 南知多ICより県道52号線内海方面約7分
行き方名鉄内海駅から1km
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